オバカンの山
還暦後(オーバー・カンレキ)の山行記録
last update : 2021.02.28
【山  域】御坂山塊 毛無山から十二ヶ岳
【日  付】2014年 3月 9日
【時  間】文化洞トンネル駐車場 06:50           長浜分岐 07:20  1241m峰 08:00 ~ 08:10
      上部長浜分岐 8:30    毛無山 09:10 ~ 09:25 
      一ヶ岳 09:30         二ヶ岳 09:35    三ヶ岳 09:40  四ヶ岳 09:50  五ヶ岳 09:55 
      六ヶ岳=1519m 10:05  七ヶ岳 10:10    八ヶ岳 10:20  九ヶ岳 10:25 
      十ヶ岳 10:40         十一ヶ岳 11:00  桑留尾分岐1683m 12:05 
      十二ヶ岳 12:15 ~ 12:35              通学路 14:25 ~ 14:40       駐車場 15:10
【メンバー】単独行

(地図や写真をクリックすると大きいのが別ウィンドウで表示されます。でもIEは?)
(地図はGPSログではありません。ルートは手書きです。)

ルート図
ルート(地図をクリックで拡大表示します)

この冬は、自分の都合と山の天気がどうもうまく合わず雪山に行きそびれている。
大きな被害をもたらせた2月8日(土)と15日(土)の大雪を考えると自分だけではなくほとんどの人が山に行けていないのかも知れない。
どこかスッキリ雪岩稜を登りたいと言う気持ちが鬱積している。
今回も、谷川岳の西黒尾根を人のラッセルを期待して雪稜を楽しもうかと思ったが上越では何かちょっと遠い気がしてもっと近い富士・御坂山塊の毛無山から十二ヶ岳へのプチ縦走をする事にした。
被害の大きかった山梨県へ行くのは多少気が引けるが、もう3週間も経ったのだから許してもらえるだろうと勝手に決めてかかった。

河口湖の町のコンビニで朝食を購入と思っていたら、全部通り過ぎて登山道入口の文化洞トンネルの駐車場に着いてしまった。
除雪作業の邪魔にならないように隅の方に停めさせてもらって、朝食抜きの出発となる。



1241.5m峰
1241.5m 峰
緩やかで、気持ちの良い斜面を登っていきます


下部の長浜分岐点で普段着のフリースを脱いで身軽になった。
アンダーシャツ2枚に古いレインウェアという3枚重ね着、これでもしっかり歩くと暑い。

つい先日、ネットでポチッとやったストックを今日は持ってきた。
新しい道具があると何か嬉しい。

ストックの練習をしてみるが、脳から右・左・右・左と号令をかけないとうまく歩けない。
いつの間にやら2本揃えて右手で持って居る。これじゃあただの手荷物だ。

雪はまだ腐っていなくて、踏み固められたトレースを追わなくても雪の上を踏み抜かずに歩いていける。

中間部の、1241mピークで行動食を摂り、チェーンアイゼンを着けた。
これで雪の上がますます歩きやすくなった。


1270mm峰
1270m 峰
1241.5m 峰の次のピーク 三角点?


なだらかで広い雪の尾根歩きは気持ちが良い。


長浜分岐の先の尾根
上部の長浜分岐の先の尾根
1241.5m 峰の次のピーク 三角点?


毛無山までは人が登っていてトレースがあるとは想定していたが、想像していたより多くの人が登られたようだ。
こんなに人が入ると十二ヶ岳へ向かった人も居られるだろうと、毛無山から十二ヶ岳への「ノートレース」の縦走を諦める。
面白みは半減するが、人のトレースで楽させてもらいましょう。


樹林の間から見る河口湖
樹林の間から見る河口湖


昨年、降雪のあとに同じ毛無山に登ったが、そのときは山頂直下は縦横に動き回った鹿のトレースがいっぱいあったが、今回は全くない。
さすがの鹿もあの大雪では動けないらしい。


毛無山山頂
毛無山山頂と河口湖


毛無山の山頂からは、正面に、ドッカーンと大きな富士山が眺められる。
それが毛無山の魅了だが、残念ながら今日は、裾野さえはっきり見えない。
雲の中に富士山は隠れて居られる。


ガスのかかる十二ヶ岳
ガスのかかる十二ヶ岳


目指す、十二ヶ岳さえもガスの中だ。

毛無山の山頂で行動食を摂って、どうやら朝食が終わった、って感じだが、早い話し、持ってきた昼食を全部食べてしまってもう無くなってしまった。
食事は口にせず頑張って歩ける体質だが、さすがに朝の九時に食糧が尽きるとちょっと不安。

さて、毛無山をあとにして十二ヶ岳へ行きましょう。
それにしても人の踏み跡が多い。向こうへ行く人、こちらに来る人、両方向の踏み跡がある。


一ヶ岳
一ヶ岳
9:30

二ヶ岳
二ヶ岳
9:35

三ヶ岳
三ヶ岳
9:40

四ヶ岳
四ヶ岳
9:50

五ヶ岳
五ヶ岳
9:55

六ヶ岳
六ヶ岳(1519m峰)
10:05

七ヶ岳
七ヶ岳
10:10

八ヶ岳
八ヶ岳
10:20

九ヶ岳
九ヶ岳
10:25

十ヶ岳
十ヶ岳
10:40

十一ヶ岳
十一ヶ岳
11:00

十二
十二ヶ岳
12:15




七ヶ岳へ向かう
六ヶ岳から七ヶ岳へ向かう


すぐに一ヶ岳の標識、その先の下りはトラロープの下降で少しは緊張して、登り返すと二ヶ岳の標識。
個々の標識を写真に納め時間を記録していると、歩く時間より立ち止まっている時間の方が長いぐらい。
それでも各標識を写真に撮り時間を記録していった。
ひとさまのトレースを追っかけているだけなのでルート探しも必要ないのでこれぐらいの余裕があっても良いでしょう。
それに稜線歩きなので左右が開けて気持ちいい。(樹林で展望は無いですが・・・)
四ヶ岳の下降にもトラロープがあった。
六ヶ岳が地図上の1519m峰であることをスマホのGPSで確認して先へ進む。


八ヶ岳から九ヶ岳へ向かう
八ヶ岳から九ヶ岳へ向かう
左が十ヶ岳、正面の大きなのが十一ヶ岳


七ヶ岳は4m程の岩で、これは登らず左手を通過する。
八ヶ岳からは十ヶ岳と大きな十一ヶ岳がすぐそこに見える。
この下りにもトラロープがあった。


十一ヶ岳の途中から十ヶ岳を見下ろす
十一ヶ岳の途中から十ヶ岳を見下ろす


九ヶ岳は登らないようにとロープが張ってあるが踏み跡がいっぱいあるので、私もついでに登っていく。
十ヶ岳は登れないのか、右から巻いていく。
十一ヶ岳は、地形図からも分かる顕著なピークで、今までとは違ってしっかり登らされる。


十一ヶ岳から十二ヶ岳を見上げる
十一ヶ岳から十二ヶ岳を見上げる


十一ヶ岳に登ると目の前に十二ヶ岳があって、さすがにデッカイ。


十一ヶ岳と十二ヶ岳のコルに架かる吊り橋
十一ヶ岳と十二ヶ岳のコルに架かる吊り橋


十一ヶ岳を下りきると、十二ヶ岳吊り橋が架かっている。
鉄板の吊り橋なので、チェーンアイゼンを痛めないようにソーォと柔らかく渡っていった。
吊り橋を渡りきると吊り橋のロープをまたいで左上に進む。


十二ヶ岳への登り
十二ヶ岳への登り
痩せて急な尾根
手つかずの雪を一人ラッセル入れさせてもらえる


トレースはさらに左に入っているが、ここは右上でしょうとトレースを無視して一段上へでた。
トレースを離れたので手つかずの綺麗な雪面がある。
尾根は細く、結構急だ。
ほんの少しだろうが急斜面のラッセルを楽しませてもらう。


十二ヶ岳への登り中間部
十二ヶ岳への登り中間部から
十一ヶ岳、そして毛無山まで


でもまだ左からはトレースが合流してこない。
オー良いね、ではもう一段痩せた急な雪面でラッセルを楽しませて頂きましょう。
まだ、左からはトレースが合流しない。???どうして?
私の登っている尾根は、トラロープが雪に埋もれているようだし、「注意」の標識もあるので夏径で間違いないと思う。
邪魔なだけのストックを両手首からぶら下げて、その両手を雪に突っ込んで、チェーンアイゼンを蹴りこんで一歩一歩確実に登っていく。
イヤイヤ、もう北アの雪稜を一歩一歩ラッセルしているような雰囲気ですよ。


十二ヶ岳へまだ痩せ尾根は続く
十二ヶ岳へまだ痩せ尾根は続く


いいね。
嬉しいね。
楽しいね。
半分程登って来た。
先ほどの十一ヶ岳ももう見下ろす位置になった。
どうやら左のトレースは薄いルンゼを挟んで左隣の尾根を行っているらしい。
もう頂上まで私の前にはトレースは無いようだ。
12個のピークを縦走してきて、最後の登りの尾根で、しかも標高差150mと言う一番長い登りで、雪が融ければトラロープが繋がっているような痩せた急な尾根を一人ラッセルを入れられる!!
こんな状況は、願ってもないでしょう。
両手を使うような雪稜のラッセルを楽しみたかった。
正にこれだ。
この登りをしたかった。
それが今ここにある。
ウーン、最高。
さあ、あと半分、急な雪稜を楽しませて頂きましょう。


桑留尾への分岐点
桑留尾への分岐点
大雪後まだ誰も来ていないらしい


頂上近くになって傾斜が落ちてきた。
でも、左尾根のトレースはない。
桑留尾分岐の標識まで出てきた。
人が入った気配がない。
2月の大雪後まだ誰もここには到達していないらしい。
目指す十二ヶ岳は、桑留尾の分岐からまだ100m程先らしい。
行ってみよう。
勿論トレースはない。
鹿の足跡もない。


無垢な十二ヶ岳
無垢な十二ヶ岳
私もげすな足跡を残さずに下りてきた


誰も居ない静かな十二ヶ岳に到着した。
雪が積もっただけの無垢な山頂、私も不用意に足跡を残さない。


十二ヶ岳から見る西湖
十二ヶ岳から見る西湖
本当なら左上に富士山が見えるはずなのだが・・


少しでもお腹の足しにとアミノバイタルゼリーを食べて、靴紐を締め直した。さあ、気を付けて下山しよう。


今日縦走した峰々
今日縦走した峰々
左の三角峰が十二ヶ岳


桑留尾への標識通り下りはじめる。
すぐに前方と左右がストンと落ちた所に来た。
右のような気がするが、あまりはっきりしない。
天蓋に入れていたスマホを取り出し、GPSアプリ地図ロイドと山旅ロガーで現在地を確認する。
スマホのGPSを再々使うだろうから、レインウエアのポケットに入れた。
元々、雪で登山道がどこか分からなくなる程雪が降る地域ではないのだろう、雪山用のピンクテープがほとんど無い。
この傾斜ならトラロープが張ってあると思われるが、今は雪に埋まってしまっている。
木にぶら下がるような下降なのでストックが邪魔だ。とうとうストックをザックに収納してしまった。
一体ストックって何の役に立つのだろうか?
下りやすい尾根を下っていてスマホで現在地を確認したら、径のある尾根の一本右の尾根に入ってしまっているらしい。
少し後戻りして径の書かれている尾根にトラバースした。
それからも先、何度も何度もスマホで現在地を確認しながら、夏径通しに桑留尾の通学路まで下ってきた。
この下りもルートミスがないように神経使うスリリングな下降だった。
ここでチェーンアイゼンをはずし、オーバーズボン(レインウェアですが)などを脱いでこざっぱりしたスタイルになって車道を駐車場へと歩いていった。






あり得ない絶好のシチュエーション

毛無山から先の縦走路も行く人来る人の踏み跡が沢山あった。
にもかかわらず、痩せていて、急で、標高差150mと言う一番長い、一番楽しめる登りでトレースは無くなり一人ラッセルを楽しませてもらった。
まるで私が楽しむために直前までトレースを入れて頂いたような。
感謝、感謝、で、ありがとう。
いやー、まさにこういう雪稜を登りたかった、ピッタリの登りを楽しませてもらった。
もう二度とこんな幸運はないだろう。
気持ちよかった~
最高~ぉ
ありがとう!!!

ストックは難しい

つい先日、ネット通販で購入したストックを持っていった。
今までは、山スキーストックだったので、短縮してザックに納めても長かった。
長いと、木にひっかかって邪魔でしょうがないので短いのをと、山用のストックを買った。
でもどうしても使い方が分からない。
足の一歩と同じタイミングで雪を突こうとするとどうしても脳から右、左、右、左、と号令をかけないとタイミング良く出せない。
歩いていて、そんなことに脳は使いたくない。
登りでも、下りでも、急で木の根を掴みたくなるような斜面では邪魔なだけだし・・
今日はなかったが、下降で、走るような早足の場合もストックはあったら邪魔だろうな。
昨今の山屋さんはみんながみんなストックを持っているが、一体あれは、いつどうやって使うんだ?
少しだけイメージできたのが、ピッケルのように片手だけ持っていけば、案外普通に歩けるかも知れない。と言うことぐらいしかない。


ピッケルとアイゼン

今回、全然出さなかったが、B級ショートピッケルと12本歯アイゼンはザックに持っていた。
十二ヶ岳の登りで、邪魔なストックよりはピッケルの方が良いだろうとは思ったが、必要と感じた訳ではないので出さなかった。
決して装備不足の無謀な登山をしている訳ではない。
食料が少なかったのは多少反省しているが・・・

 2014.03.09 御坂山塊・十二ヶ岳に関する 掲示板  
  ルート別の各ページに掲示板を用意しています。
  各ルート別のご意見やご質問は、それぞれのルートの掲示板にお願いします。

お名前(ニックネーム)
 御本名(ご連絡用、掲示板非表示)
タイトル
パスワード(最大8文字・全角可)(書込後の変更削除する場合に必要です)
本 文
お願い : 文章内にURL(http://・・・)は、書かないで下さい。URLを含んだ書込みは無視されます。
書込む場合は http:// の7文字を全角でお願いします。

過去の書込み修正削除:  修正削除   書込み番号   パスワード