【山 域】奥秩父(西上州)赤岩岳・北稜
【日 付】2014年10月26日
【時 間】08:15 日窒住宅地跡=駐車 09:30 ~ 09:40 赤岩峠
09:50 赤岩岳北稜乗越(1280m) 10:20 第1露岩の上
11:05 ~ 11:25 見晴らし岩 11:40 赤岩岳
13:20 赤岩岳下山開始 13:40 ~ 13:55 赤岩峠
14:30 日窒住宅地跡=駐車
【メンバー】単独行
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(地図はGPSログではありません。手書きです。)
![ルート図](./barn/20141026/map20141026akaiwadakeHokuryouRoute_s.gif)
ルート(地図をクリックで拡大表示します)
紅葉の季節になると何故か奥秩父を思い出す。
昨年登れなかった赤岩岳・北稜へ行ってきた。
下部は取り付くのに苦労しそうだし、単なる藪尾根っぽいので上半分だけにした。
結論から言うと、地形図の露岩マーク程岩はなく、人にお勧めするようなルートではなかった。
しかし、いくら捜しても記録が無く、この先行けるのか?と不安と期待を持って真剣に登る久々のこの感覚は実に楽しかった。
こういう山も良い。
![日窒工場近くから見る赤岩岳](./barn/20141026/DSC02787_s.jpg)
日窒工場近くから見る赤岩岳
![日窒工場近くから見る赤岩岳](./barn/20141026/DSC02783_s.jpg)
日窒工場近くから見る赤岩岳
まだ登山口に到着する前の景色。
過去に、朝日に映える赤岩岳を見たことがない。
今日は出遅れているらしい。
登山口の駐車場に到着すると、既に4台の車が止まっていて、皆さん出発されたあとだった。
![峠への登り途中で見る両神山](./barn/20141026/DSC02791_s.jpg)
峠への登り途中で見る両神山
10月下旬というのに今日は暑い。
15分程歩いた所でアンダーシャツを脱いで
ユニクロの服1枚で登っている。
![岳沢登山道入口](./barn/20141026/DSC02789_s.jpg)
岳沢登山道入口
あの「山火事用心」のノボリの下の鉄板を
左(右岸)へ渡ると明瞭な径が奥へ続いている。
![赤岩峠が見えてきた](./barn/20141026/DSC02800_s.jpg)
赤岩峠が見えてきた
見えてはきたがこれがなかなか遠い
![赤岩峠はもうすぐ](./barn/20141026/DSC02804_s.jpg)
赤岩峠はもうすぐ
![峠から見る大ナゲシ](./barn/20141026/DSC02809_s.jpg)
峠から見る大ナゲシ
いつ見ても本当にいい形をしている
赤岩岳より10mほど高い山
![赤岩峠](./barn/20141026/DSC02805_s.jpg)
赤岩峠
やっと到着。
今日はガチャ類が多いのでザックが重い。
後続の4人に追いつかれてしまった。
![北稜西側斜面の壁](./barn/20141026/DSC02814_s.jpg)
北稜西側斜面の壁
峠からは、反対斜面の野栗沢へ降りる径を下っていく。
こちらへ下っていく人は誰も居ない。
追いついてきた4人組の人も、多分、どこへ行くんだ?と疑問に思って居られるだろう。
この径を行くと北稜の乗越へ出る。
地形図の径は違っている。
その途中から見上げる北稜の西面です。
![北稜の乗越](./barn/20141026/DSC02819_s.jpg)
北稜の乗越
ここが北稜の取り付き
人の入った気配は全くない。
![北稜の乗越](./barn/20141026/DSC02817_s.jpg)
北稜の乗越
峠から10分と掛からずに到着する。
![北稜1つ目の岩](./barn/20141026/DSC02820_s.jpg)
北稜1つ目の岩
![1つ目の岩の右側](./barn/20141026/DSC02821_s.jpg)
1つ目の岩の右側
尾根上の岩だというのにこの湿った感じと苔。
全く手が出せない。
右側から登り始めて(巻き始めて)、中央に戻り、さらに左へ入って越えていった。
傾斜はあるし、石は全部浮いているし、木は枯れ木ばかり。
慎重に。
![赤岩峠と同じ高さに](./barn/20141026/DSC02824_s.jpg)
1つ目の岩を越えると赤岩峠と同じ高さに
1つ目の岩を越えると樹林も少し薄くなって、その分岩も乾いたような感じになる。
標高的にも赤岩峠近くまで登り返した感じ。
この上にも小さな露岩がある。
赤岩岳周辺はどこもだが、露岩を登り切ると決まってブッシュが待っている。
日当たりが良いので灌木が生えるのだろう。
![2つ目の岩の上から上部を見る](./barn/20141026/DSC02831_s.jpg)
2つ目の岩の上から上部を見る
2つ目の岩(乾いているが小さい)を越える。
上部が見えるが、残念ながら「快適な岩稜」は全く期待できそうにない。
![北稜3つ目の岩](./barn/20141026/DSC02832_s.jpg)
北稜3つ目の岩
北稜に取り付いて3つ目の岩。
これはこのリッジ状を登らせてもらった。
この程度のブッシュなら問題ない。
乾いているし。
こういうリッジで長さが30~40mのが3つぐらいあるかと期待してきた赤岩岳北稜だったが残念ながら一つもなかった。
これを越えると少し暗かった尾根もすっかり明るくなり、足元は乾く。
![見晴らし岩から大ナゲシを見る](./barn/20141026/DSC02839_s.jpg)
見晴らし岩から大ナゲシを見る
起伏の多い大ナゲシの北稜がよく見える。
確かに、上部のピークの下降は空中の懸垂になっている。
西側から北、東側へと見晴らしが良いが、残念ながらこの地域の山はサッパリ分からない。
遠くの著名そうな山でさえ山座同定が出来ない。少し悲しい。
この先に、ポカリのペットボトルが落ちていたので、「おーぉ、やっぱり登った人が居るんだ」と思ったが、すぐ上は、峠から赤岩岳に登る一般ルートのすぐ横にある 見晴らし岩 だった。
多分、ペットボトルはそこから捨てるか落としたのだろう。
「見晴らし岩」、私が勝手に呼んでいる名前です。
赤岩峠から濡れたようなルンゼを登って来て、北稜の小コルに達する。
そのコルから右の赤岩岳に向かわず、左にちょっと寄り道するとこの展望台のような「見晴らし岩」に来る。
気持ちの良い小ピークです。
今日は、北稜に取り付いてここまでわずかに1時間15分で終わってしまった。
短い時間だったけれど、全く人の入ったような跡のない尾根、行けるのか?退路は断たれないよナ、と終始緊張して登って来た。
久々の未知が故に起こる緊張感。
それはそれで、たいそう楽しかった。
![南天山?](./barn/20141026/DSC02843_s.jpg)
南天山方向だろうか?
起伏の多い尾根です。
![赤岩岳直下から見下ろす赤岩峠](./barn/20141026/DSC02842_s.jpg)
赤岩岳直下から見下ろす赤岩峠
![赤岩岳山頂](./barn/20141026/DSC02844_s.jpg)
赤岩岳山頂
![赤岩岳山頂](./barn/20141026/DSC02848_s.jpg)
赤岩岳山頂
日当たりの良い山頂南面
赤岩岳山頂には3人の方が休んで居られた。
晴れた紅葉の季節の山頂、人が居られて当然の山でしょう。
その3人の方は、まだ時間が早いからと、八丁峠側へ稜線散歩に向かわれたので一人になった。
ならば、と、ザックの底からガチャ類を出して、本日2つ目の目標、赤岩岳西稜のクライミングへ向かった。
結構ブッシュがうるさくて下りにくいが、
残置ピトンを見付けて、ここがルートかと懸垂したが、
やっぱりその先はまたブッシュで簡単にはあのフェースの上部には辿り着かせてもらえない。
そんな状態なので、行く気も失せて、ATCから登行器に変えて登り返してしまった。
今日はここまで。
![下降途中 1250m 付近](./barn/20141026/DSC02851_s.jpg)
下降途中 1250m 付近
赤岩峠まで下ってくると、朝、追いつかれた4人グループの方が居られた。
やっぱりいきなりどこを登って来たの?と聞かれた。
色々詳しい方のようで赤岩岳への他の登りルートを教えていただいた。
それは、初めて赤岩尾根を歩いた時に登ったルートのような気がしなくもないが・・・
その方々が先に降りられた後、ゆっくり一人峠を後にした。
この峠からの斜面とその先の尾根筋が好きなルートなんです。
ゆっくりのんびりと傾斜に任せて下っていく、山を歩いている満足感にしたりながら・・・
【 やっぱり未知のルートが好き 】
今回のルートは短いし、尾根上だというのに湿った感じで苔が多いし、紅葉期のこの付近にしてはブッシュも多く、快適とはほど遠い尾根でした。 どうひいきめに見ても人様にお奨めできるコースではない。 そんなルートだから、過去に行った人も誰も記録に残したりはしない。 だから、ネットでいくら探しても過去に登ったという記録は見つからない。 でも、地形図では顕著な岩尾根記号になっているし、途中から見上げる尾根の側面はかなりの岩肌になっている。 そうなると快適な岩尾根をどうしても期待してしまう。 がしかし、期待とは裏腹に、実際に登り始めると果たして上まで抜けることが出来るのか、不安にもなる。 未知のルートであるが故にそう言う期待と不安が離れない、そんな山歩きが好き。