【山 域】裏妙義・木戸壁右カンテルート
【日 付】2014年11月16日
【時 間】08:30 国民宿舎裏妙義=駐車場 09:15 ~ 10:00 木戸壁右カンテルート取り付
11:30 右カンテルート終了点 12:30 ~ 13:00 木戸壁右カンテルート取り付
13:35 国民宿舎裏妙義=駐車場
【メンバー】Tさん と二人
(地図や写真をクリックすると大きいのが別ウィンドウで表示されます。でもIEは?)
(地図はGPSログではありません。手書きです。)
ルート(地図をクリックで拡大表示します)
今年の夏前に知った西上州のマルチピッチルート。
知った時から行こうと思っていたけれど、妙義山と言えば丹沢と同様に ヒル の名所、
晩秋から初冬まではとても近づくことは出来ない。
11月になったので、山仲間に声を掛けて T さんと二人で出かけた。
国民宿舎裏妙義から木戸壁を見る
まだ陽が当たらず寒い、寒い。
丁須の頭へ向かう登山径
陽が当たって暖かい
御岳の風穴かな?
もう晩秋なのか、落葉が登山径を隠していた。
場所によっては、フクラハギまでの落ち葉ラッセルになる。
こう落ち葉が多いと登山道を探しながらのアプローチになった。
途中、岩肌の山が見えるが何という山か見当も付かないし、そもそも目的の木戸壁がどの方向かさえこの時点では分かっていなかった。
木戸壁基部の岩屋
丁須の頭への登山径を進んでいくとこの岩屋に出るらしい
で、最後は、径をはずして木戸前ルンゼ側から木戸壁の取り付点に出てしまった。
木戸壁に到着
写真左下に先行パーティのビレイヤー
木戸前ルンゼ側から見ています
右カンテルートには、既に2パーティが取り付いて居られた。
ザックは、皆さん、取り付点に置いて登って居られるようだ。
ここは、本チャンと言うより、完全に、岩登りゲレンデですね。
私たちも、取り付点で準備をして貴重品と飲み物だけを入れたザックを T さんに担いでもらうことになった。
トポによると全部で5ピッチ。
奇数ピッチを T さんが、偶数ピッチを私がリードで登るツルベ方式で行く。
1P目を登り始めた T さん
最初の2mほどは垂直に近い感じ
1P目終了点に到着
2P目終了点から1P目終了点の T さんを覗く
2P目をリードで行った。
Petzlのハンガーボルトが短めの間隔で打たれてる。
傾斜もそこそこあるのでランニングを取っていくとロープが S 字状になりだしたのでロープが屈折しないようにボルトは間引きでランニングを取っていった。
傾斜もあるし、高度感も出てくるが、以外とタドンはしっかりしていて、ホールド・スタンスともよく効いて気持ちよく登っていける。
2P目の終了点は、登って来たリッジから少し左の何とか二人立てるテラスだった。
しっかりハンガーボルトが打たれていて安心してビレーできる。
3P目をリードで行く T さん
このゴツゴツが「タドン(炭団)」と言われる所以
3P目は、2P目終了点から再び右手のリッジに戻って、頭上の松の木テラスへ登っていく。
陽が良く照り、無風状態で暖かく、気持ちの良い登攀が楽しめます。
この2P目3P目が一番タドン(炭団)を感じるピッチかしら?
どれもかなり安定しているし、剥がれた跡はほとんど無かった。
(上部では、岩の剥がれた跡はかなり出てきたが、岩場の上部って何処もそんなものでしょう、と言う気がするのですが・・・)
4P目途中から丁須の頭(見えてはいない)側の稜線
いずれこちら側にもフリーのルートが整備されるのだろうか?
ちょっとボロボロ過ぎるかな?
4P目途中から木戸前ルンゼの左岸の壁
左手前の壁の最上部にボルト。意外と傾斜急でしょ。
ここは、ゲレンデ。地元の方の練習場だ。
そこに私達のように「楽しいマルチピッチルート」を求めて遠方からやってくる人気のルート。
しかも登ったら、同ルートをラッペルで降りるしかない。
これはどうしても登る人と下降の人とでルート上で交錯してしまいます。
と言う訳で、ラッペルの人をやり過ごすために4P目途中で退避して、これはチャンスと写真を撮っています。
登りを再開すると、すぐ上の4P目途中の懸垂支点で別パーティの方と再び交錯。なかなか大変です。
5P目をリードする T さん
終了点はもうすぐそこ
上部の岩にはルートはありません
最後は、気持ちよくフェースを登って終了点へ。
でもこの辺は岩の風化が始まっていて浮き石には注意が必要です。
終了点から見る表妙義のギザギザ
終了点から見る国民宿舎
(写真中央、やや左)
終了点上部の岩
もうあとワンピッチ行けそうですが
残念ながらもうボルトはありません
終了点、荷物を広げて楽しくランチという広さはありません。
立ったままペットボトルのドリンクを一口飲んだらさあ降りましょう。
懸垂下降4P目の T さん
50mロープ1本で懸垂下降6回で降りてきました。
まだあと何ピッチも続いて欲しいような楽しい岩登り、あっという間に終わってしまいました。
木戸壁基部の岩屋
写真中央部が取り付点で、ビレイヤーがいます
丁須の頭への登山径
まだ紅葉が楽しめました
下山途中から
下山途中から
【 マルチピッチゲレンデは楽しい 】
前回の赤岩岳北尾根では「やっぱり未知のルートが好き」と書いた。 この先どうなっているのだろう?果たしていけるのか?無理に突っ込んで撤退不可能にならないか?など期待と不安を伴って考えながら登る未知のルートは面白い。 今回は、全く逆で、見事に整備されたゲレンデで、クライミングの技術力に多少不安があってもルートはキッチリ整備されている、何も考えずに楽しんで行け行けッ!と登っていける。 これはこれで実に爽快で楽しい。 気分良さはこれ以上ない、最高だ。 晩秋の良く陽の当たる岩場。 やっぱりゲレンデでのマルチピッチは痛快そのものだった。 右カンテルート1本のみでは、不足感があるかも知れない。 その場合、2回登って、リードするのを奇数ピッチと偶数ピッチにするとより楽しめると思う。 または、他の人が推奨しておられるようにこの後丁須の頭まで足を延ばせばちょうど1日遊べるかも知れない。