オバカンの山
還暦後(オーバー・カンレキ)の山行記録
last update : 2021.02.28
【山  域】紅葉の季節に日帰りで行く明神岳主稜から前穂高
【日  付】2014年 9月27日
【時  間】05:30  上高地(バスターミナル)         06:20  ~ 06:25  岳沢登山道7号標識
      07:10  ~ 07:20  第1のコル(2010m)       08:00  第2のコル(2220m)
      08:05  第3のコル(2250m トラロープ帯の開始点) 08:30  トラロープ帯終了点(2330m)
      09:00  ~ 09:10  森林限界の上(2500m)      09:55  ~ 10:05  明神岳5峰
      10:15  4・5のコル               10:40  明神岳4峰
      11:05  明神岳3峰                11:20  ~ 11:40  明神岳2峰
      12:10  ~ 12:20  明神岳主峰           12:45  明神・前穂の最低鞍部
      13:10  岳沢槍                  13:25  A沢分岐
      13:50  ~ 14:05  前穂高             14:30  紀美子平
      15:00  岳沢パノラマ               16:00  ~ 16:05  岳沢小屋
      16:55  風穴≒7号標識              17:20  岳沢登山道入口
      17:40  上高地(バスターミナル)
【メンバー】単独行

(地図や写真をクリックすると大きいのが別ウィンドウで表示されます。でもIEは?)
(地図はGPSログではありません。手書きです。)

ルート図
ルート(地図をクリックで拡大表示します)
赤線引きは明神岳5峰西南稜のみ
5峰から前穂高までは稜線通しです

明神岳5峰から主稜を縦走して前穂高を目指すのは、3年前の夏(2011年8月)に一度試みている。 (北ア・穂高・明神岳5峰)
けれども 9mm x 50m のロープとガチャ類が重くて、5峰までなんとか登っただけで降りてきた。
今年5月に主稜を逆コースで歩いた時、2峰の壁は、登攀ルートなら40mロープを2回の懸垂で下降できそう、 との印象を持てたので持参するロープは 8mm x 40m にし、登りで確保が必要な所はないのでガチャ類はほとんど無し、 と軽量化して日帰りで前穂高岳まで紅葉の稜線歩きを楽しんできた。
ただ、この明神5峰から主峰を経由して前穂高に至るコースは、いわゆる三点支持で登るところは一手もなく、 痛快な登りを楽しむと言うことは全くできないルートです。
冬季や残雪期に雪稜を楽しむルートと言うことのようです。




夜が明けやらぬ河童橋
夜が明けやらぬ河童橋


今日は「日帰り」を前提にしているので久しぶりに沢渡・岩見平駐車場に車を止めて初発バスで上高地入りした。
いつものように上高地バスターミナルでプリントアウトした計画書を投函して、まだ薄暗い上高地を歩き始める。


岳沢登山道7号標識
岳沢登山道7号標識
ここで登山道から離れて右の尾根へ入る
今日はここから降りてこないようにと願かける

岳沢登山道入口
岳沢登山道入口
すっかり明るくなったのでヘッドランプは無しで歩ける

5月には無かったマーキング
5月には無かったマーキング


誰だ?こんなところにマーキングする人は。
足場にする石にマーキングって何の意味があるのだろう?


第2のコル
第2のコル

第1のコル
第1のコル
(通過後上部から写す)

トラロープ帯の始まり
トラロープ帯の始まり


第2のコルのすぐ先に第3のコルがあり、
そこからトラロープ帯が始まる(2250m地点)。
このトラロープ帯は結構長い。
勿論私も(おそらく誰も)このロープを利用する人は居ない、気がする。
ただ、ロープを何度も何度も跨いだり潜ったりと、いつ通っても実に厄介なロープだ。


トラロープ帯から見る西穂高稜線
トラロープ帯から見る西穂高稜線


この明神5峰西南稜、樹林の為見晴らしは良くない。
けれどもこのトラロープ帯は樹林から顔が出せて西穂高の稜線が伺える。
足場はあまり良くないが、景色が良いからかいつも立ち止まって少し休む。
西穂高、今日は人が一杯なのだろうな。
左のガスが間もなく消えて、今日は一日晴天が続くと、このときは思っていたのだが・・・


トラロープ帯上部から見る明神岳3峰と4峰
トラロープ帯上部から見る明神岳3峰と4峰


トラロープ帯上部から見る奥穂高
トラロープ帯上部から見る奥穂高


森林限界近くの紅葉
森林限界近くの紅葉


森林限界近くの紅葉
森林限界近くの紅葉


5峰の肩のテント場手前から見る、3峰・4峰・5峰
5峰の肩のテント場手前から見る、3峰・4峰・5峰


5峰の肩のテント場手前から見る5峰
5峰の肩のテント場手前から見る5峰


5峰の肩のテント場
5峰の肩のテント場


積雪期なら何張りでもテントは張れる。
いつか張って前穂高を往復してみたいものだ。
ただ、冬の装備と、テントとロープを此処まで担ぎ上げる体力がない・・・


明神岳5峰・4峰・3峰・2峰・主峰
明神岳5峰・4峰・3峰・2峰・主峰
明神岳主稜の全ピーク
全ピークが1枚に収められるアングルはもしかしてここだけ?


ついでに自分のザックも
ついでに自分のザックも
ピッケルは残置の記念碑です


5峰から見る河童橋
5峰から見る河童橋
河童橋を見下ろすと高い所に居るな~と実感します


よく見ると肩のテント場を下っていく人が。・・・
この人とはすれ違っていません。
肩のテント場から5峰への登りは、梓川側のガレからザレを登っていきますが、下降は、岳沢側の這松とガレのコンタクトラインを下降するためすれ違わないんです。


4・5のコルから見る4峰
4・5のコルから見る4峰


4峰の登りの途中から振り返る5峰
4峰の登りの途中から振り返る5峰


4峰から見る3峰・2峰・明神岳主峰
4峰から見る3峰・2峰・明神岳主峰
ここが一番好きな景色なのにガスが・・・残念です

ヒョウタン池のコル
ヒョウタン池のコル
それより上部は意外とブッシュ薄いですね
下の徳沢園はまだ紅葉ではないようです


3・4のコルから見る3峰
3・4のコルから見る3峰
わざわざ登らずに写真中央左の凹部から巻く方がよい


3峰
3峰

主峰から5峰へと逆コースで歩く場合、2・3のコルからは3峰は岳沢側を巻きなさいと、踏み跡が沢山あるので今まで3峰に登ったことがない。
けれども5峰から主峰を目指す人の記録には「頑張って3峰を登ったぞ~」というのが結構多い。
それで今回は、最初から3峰も登ることにしていた。
少し大きめの石が積み重なったという感じの登りを終えるとザレのピークとなり、稜線通しには下降できず左手岳沢側の巻き径まで降ろされてしまう。
なんだこれだったら最初から3峰は全部巻いてしまえば良かった、となる。
どうしても主稜の全ピークを登っていくといのでなければ、3峰に登った、それはルートファインディングをミスした、と言う感じの歩き方のように思える。


2峰のテッペン
2峰のテッペン


2・3のコルから見る2峰
2・3のコルから見る2峰


3峰を振り返る
3峰を振り返る


私の懸垂下降地点
私の懸垂下降地点
2峰から3峰側に10mほど戻った所
2峰の登攀ルートの終了点
通常の懸垂下降地点は2峰のテッペンを越えた先です

明神岳主稜を縦走して前穂高へ行く場合の一番のポイントがこの2峰の下降です。
(逆コースでの登りなら2~3級の快適なフリーソロが楽しめるポイントですが・・・)
本来なら、2峰のテッペンを越えた先から懸垂ですが、そこは50mロープが要りそうな感じ。
50mロープで8mmは持っていない。9mmを越えているので重い。
2峰のテッペンの手前の登攀ルートなら40mロープで何とかなりそう。
40mロープは8mmを持っているので軽い。
ところがこの40mロープ、よくよく考えたらまだ実戦では使ったことがない。
勿論、購入後、家でさばいてはいるが、いざ懸垂始めるとキンクしてキンクしてやりにくい。
やっぱり2~3度は使っておくべきだったと強く反省した。
20mロープいっぱいの懸垂後、5~6m左下へ歩いていって、通常の懸垂ルートに合流し、2回目の懸垂下降して1・2のコルへと降りた。


主峰
主峰
あら~右手の2峰がガスに隠れてしまった


2峰から見る主峰と前穂高岳
2峰から見る主峰と前穂高岳


最低鞍部へ向かう途中から見る奥又白池
最低鞍部へ向かう途中から見る奥又白池



奥又白池周辺も色づいて綺麗ですね
テントが一張り
気持ちいいでしょうね


最低鞍部から見る明神岳側
最低鞍部から見る明神岳側


明神岳・前穂高岳の最低鞍部を見下ろす
明神岳・前穂高岳の最低鞍部を見下ろす
コルに出る直前で2~3mのクライムダウンがあります


最低鞍部から見る前穂高岳側
最低鞍部から見る前穂高岳側


最低鞍部からから少し登る
最低鞍部からから少し登る
稜線中央が岳沢小屋の人が名付けた「岳沢槍」


岳沢槍
岳沢槍
近くて見るとショボイ岩
もう岳沢槍と呼ぶのは止めよう、
とは思うものの
ここのピークに他に名前がないのですよね・・・


岳沢槍に近づいてきました
岳沢槍に近づいてきました


奥又白A沢分岐点から振り返る明神側
奥又白A沢分岐点から振り返る明神側


三本槍から見る奥又白池
三本槍から見る奥又白池
おっ、テントが二張りになっている


前穂高岳山頂
前穂高岳山頂
今日も無事の到着、ありがとう
残念ながら周りはガス


前穂高山頂ももうそこ
前穂高山頂ももうそこ
さすがに前穂高、人が沢山居る


前穂高北尾根2峰と3峰
前穂高北尾根2峰と3峰



北尾根、誰も登っていない。
まあ、もう遅いですからね。
さすがに北尾根はもう登ることはないだろうな・・・
前穂高はまだ来させていただきますよ(笑)。
その時はまた微笑んで下さいね。


紀美子平のモニュメント
紀美子平のモニュメント
崩壊せずに、まだ無事です


紀美子平
紀美子平


名物の曲がり梯子も新しくなって
名物の曲がり梯子も新しくなって


岳沢パノラマ
岳沢パノラマ


岳沢登山道小屋見峠近くの紅葉
岳沢登山道小屋見峠近くの紅葉
ナナカマドの紅葉は見事ですネ


重太郎新道の紅葉
重太郎新道の紅葉


7号標識に戻ってきた
7号標識に戻ってきた


河童橋から見る岳沢
河童橋から見る岳沢
残念ながら明神岳も前穂高も見えない
でも、今日一日ありがとう
楽しかった~






日帰り登山はつらい
今回は、沢渡から初発バスで上高地に入り、終バスで上高地から降りてくる「日帰り」登山だった。
バスで必ず降りてくる、というのを決めていたから車は沢渡・岩見平駐車場に止めていった。
通常、この時期の沢渡のバスの始発は、5:40か6:00だが、特定日は4:40と一時間早い。
これに乗れないと、私の足では日帰りは無理。
この特定日と山の晴天と自分の都合が上手く重なるチャンスはなかなか無い。
今回は、ありがたく重なって、無事に日帰り山行ができた。

最終バスに間に合うためには、12:00に明神岳主峰に居なければならない、と心して登っていた。

その明神岳主峰に着いたのが12:10。頑張ればギリギリ間に合う、と予定通り前穂高を目指した。
多少しんどくても頑張るのはいい。
それで駄目な時はそれまでヨ、と今回は現金を1枚多く持ってきた。
心準備はしてある。

ただ今回は、思わぬ伏兵が・・・
稜線に出てからガスがかかり始めた。
折角気持ちの良い稜線なんだからガスの取れるのを待って写真を、とは思うがさすがにそんな余裕はなかった。
残念と言えばそれが残念だった。
ゆっくり景色を堪能しながら稜線漫歩をしたかった。

最終バスの時間に追われる日帰り登山、もったいないですね。

でも、その追われるような登山。岳沢小屋から梓川の登山道入口まで1時間15分で降りてきた。
もしかして過去最短?
老いてもまだまだ元気だね(笑)。


明神岳、東西南北から
今回、明神岳を南から登ったので4つのコースから明神岳に登ったことになる。

□ 北から
  今年、2014年5月。奥明神沢から明神・前穂の最低鞍部に上がり、明神岳へ。下降は5峰から。
□ 南から
  今回の登山。
□ 東から
  3年前の2011年5月。明神東稜から明神岳へ。下降は、奥明神沢。
□ 西から
  3年前の2011年5月。奥明神沢2つ目のルンゼから1・2のコルへ。下降は5峰から。

いずれも天気の良い日に楽しませていただいた。
明神東稜だけはラクダの背に出るまでにバテてしまっていたが・・・

明神岳。河童橋から目の前にある、近くていい山です。



 2014.09.27 北ア・明神主稜・前穂高に関する 掲示板  
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